ファクタリングサービスとは売掛債権といった「将来手元に入ってくるはずの売上金を受け取る権利」を買取に出すことで先に現金化してしまうことを言います。
ファクタリングサービスを使うと、通常は数ヶ月待たないと入ってこないはずの売上金をその瞬間に得ることができるため大幅なマネーフローの改善が見込めます。
ただしファクタリングを担当する業者の選び方や契約方法には様々なコツがあるため、最初にファクタリングサービスを利用する方は注意深くその特徴を捉えていくようにしましょう。
ファクタリングサービスの基本的な考え方
契約に基づいて事業を行っている会社や個人事業主にとって、売上金が実際にいつ手元に届くのかというのは非常に重大な問題となります。
事業経営のためには定期的な投資が必要になりますが、売上金が入ってくるのを待ちながら投資計画を進めていくのはスピード感に欠け環境の変化に対応することも難しくなってしまうでしょう。
事業経営者の多くは銀行融資などを駆使することでこの問題に対処していますが、銀行融資には厳しい制約があるため経営状態によっては有効に使えないことも珍しくありません。
そんな時に融資の代わりとなるものとしてファクタリングサービスが注目されています。
実際に海外ではファクタリングサービスの利用は当たり前のものとなっており、日本国内でも積極的な利用が呼び掛けられるようになっています。
目的に応じたファクタリングサービスの選び方
国内のファクタリングサービス業者を選ぶ際には、大型資本をバックにした大手業者と主に中小企業をターゲットにする小規模業者に分けて考えることが必要です。
大手業者によるファクタリングサービスは安心感が強く銀行融資とほとんど変わらない感覚で使うことができる一方、審査の厳しさもまた銀行融資クラスとなってきます。
ある一定以上の大きさを持った会社でないと大手業者のファクタリングサービスを利用することは難しいので、中小企業や個人事業主は基本的には小規模業者を選ぶことになるでしょう。
またファクタリングサービスには申し込みをした利用者と業者の2社間で契約されるものと、実際に売上金を支払う予定になっている取引先も加えた3社間で契約するものとにも分けられます。
3社間ファクタリングは売掛債権の現金化から実際の売上金の譲渡まで全て話し合って進めていくので、契約は複雑になりますが取引先との信頼を守ったままファクタリングサービスの恩恵を受けることが可能になります。
逆に2社間ファクタリングは取引先にファクタリングサービスの利用そのものを隠しておきたい場合などに有効な方法と言えるでしょう。
ファクタリングサービスは世界的に利用が進んでいる現金調達の方法です。
将来受け取る予定の売上金をファクタリング業者に渡す代わりに現金を先払いしてもらえるため、お金の流れを迅速化することができるのがファクタリングサービスの大きなメリットとなっています。
ただしファクタリングサービスは大手業者と小規模業者のどちらを選ぶのか、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングのどちらが自分の目的に合致しているのかといった様々な要素をきちんと検証した上で使うことも重要になるでしょう。